暮らしの中の小さな物語を。

暮らしの中で思ったことや、出会った人を書いていったら、小さな物語がうまれるかも。

保育園の卒園式はお母さんの卒園式でもあった。

今週のお題「卒業」

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保育園の卒園式。

子どもたちが名前を呼ばれ、一人ずつ入場してくる。

壇上に上がり、自分の名前とどこの小学校に行くかを発表する子どもたち。

 

この時点ですでに泣けてくる。

 

いくらなんでも涙腺弱すぎるだろうと、自分でも思う。

そして、いったん涙があふれると堰を切ったように涙が溢れ出て、止まらない。。

気づくと、後ろの席のお父さんも鼻をすすっている。

 

大きな声で元気よく返事をし、まっすぐに立つ子どもたち。

みんな、6年前はまだ歩くのもおぼつかない赤ちゃんだった。

それなのに、あっという間に大きく立派に成長した。

 

私は、初めての子育てということもあって不安な毎日。

保育園に行きたくないと、門にしがみついて泣いていたこともあった。

帰りたくないと、駐車場でずっと石ころで遊んでいたこともあった。

時間通りに支度ができないことに苛立ったり、忘れ物をして自分を責めたり。

 

いいこともたくさんあった。

運動会で頑張っている姿も。

お友達と仲良く遊ぶ姿も。

私が迎えに来たことに気づかないくらい一生懸命に登り棒を練習していることもあった。

 

どうして、こんなに涙が出るのだろう。

保育園は子どもと一緒にお父さんお母さんも登園する。

必ず一緒に登園して、子どもを預けてから職場にいく。

つまり、お父さん、お母さんも、保育園に通ったのだ。

 

保育園を卒園するのは、子どもたちだけではない。

お父さん、お母さんも、保育園に「さようなら」なのだ。

だから、こんなに涙があふれるのだ。

 

呼びかけのあと子どもたちが歌ったのは、今の子どもたちにぴったりな歌だった。

きっと先生が卒園する子どもたちのことを想って選んだのだろう。

これからいろんな困難があるかもしれないけど、ずんずん生きていって欲しい。

強く生きていくこと。

子どもたちにとって大事なのは、乗り越えて前進する体力と勇気なのかもしれない。

 

鳩を飛ばせにいくんです

 

作詞:柴野民三

 

ぼくは ずんずん いくんです
みちを まっすぐ どこまでも

みちが 三つに わかれたら
すきな 一つを すすみます

みちが なくなれば くさをわけて
がけに あたれば よじのぼり

雨がふったら マントきて
マントがなければ 雨にぬれ

くつが やぶれたら はきかえて
かわりが なければ はだしでも

おなかが すいたら パンたべて

なんにも なければ がまんして

 

あらしが あったら ひなんして

くまに あったら うちとって

うつくしい山 あおい山
その てっぺんまで いくんです

はとを とばせに いくんです