暮らしの中の小さな物語を。

暮らしの中で思ったことや、出会った人を書いていったら、小さな物語がうまれるかも。

交通安全のおばさん、ありがとう。

お題「今日の出来事」

 

長男が、小学校に入学した。

 

今日は、記念すべき初登校の日。

 

小学校に行くには、大きな4車線の国道を横断しなければならない。

 

子供にとっては大きな難関の一つだ。

 

そこで、慣れるまでは、信号まで送って行くことにした。

 

信号の手前には、車のディーラーがあるので、そこの空きスペースで、反対側から来るお友達を待つ。

 

すると、婦人警官のような制服を来たおばあちゃんが、足を引きずりながら歩いて来た。

 

4月とはいえ、東北の岩手の朝は、まだ寒い。

 

「今日から小学校だね。楽しみだね」

 

おばあちゃんが声をかけてくれた。

 

あれ? この人見たことあるな。。。

 

マスクをしていたので、はっきりと顔は見えなかったが、見覚えのある人だった。

 

それは、私が小学校に通っていた時も、交通安全のおばさんをしていた人だったのだ。

 

あれから何年だろう。

 

約36年前だ。

 

雨の朝も、雪の朝も、おばさんは毎日ここに立って、交通安全の黄色い旗を振っている

のだ。

 

36年間、毎日。

 

すごい。

 

どんな人が勲章をもらっているのか、よくわからないけど、このおばさんには誰も頭が上がらない。

 

子供を送り、一旦家に帰ってから車で出勤した。

 

同じ信号を通ると、おばあちゃんが足を引きずりながら帰って行く姿があった。

 

 

 

子供たちを小学校に送り出す親が一番心配なのは、交通事故に合わないかということ。

 

交通安全のおばさんが、信号で子供たちを見守っていてくれるだけで「ここまで来れば大丈夫」という心の支えになる。

 

その存在が、たくさんの親の気持ちを安心させているに違いない。

 

自分が子供の頃は、交通安全のおばさんなんて、ぜんぜん関心がなかった。

 

逆に、見張られているような気がしていたような気がする。

 

親になって、初めて自分の親の気持ちがわかる。

 

今は、感謝しかない。

 

毎朝「おはよう」と、声をかけて来れて、子供たちを見守ってくれる。

 

交通安全のおばさんは子供を心配する親の気持ちも見守っていてくれる。

 

こんなに素晴らしい人がいるだろうか。

 

交通安全のおばさんに国民栄誉賞をあげてほしい。