暮らしの中の小さな物語を。

暮らしの中で思ったことや、出会った人を書いていったら、小さな物語がうまれるかも。

明治創業、高鉱菓子舗の「元祖えんしゅう焼」

岩手県花巻市大迫町

 

名峰、早池峰山の麓にあるかつての宿場町に、昔ながらの風情あるお菓子屋さんがありました。

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高鉱菓子舗(たかこうかしほ)

 

こちらの名物は

 

元祖えんしゅう焼「峰の山河」です。

 

一つひとつ手づくり、中はほっくりしたこしあんが入っています。

 

ごまが香ばしいお茶受けにぴったりのお菓子です。

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パパの誕生日と子どもの巣立ち

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パパの誕生日。

長男の歯がいっぽん抜けた。

保育園のお迎えも、今日が最後。

抱っこでの送り迎えから、手をつないで歩けるようになり、兄弟ができて、2人の手を引いて、毎日通った。

長男は今日、私の前を歩いていた。

パパ、誕生日おめでとう!

#お菓子の家クラフティ #ロウソクの本数は以下同文

保育園の卒園式はお母さんの卒園式でもあった。

今週のお題「卒業」

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保育園の卒園式。

子どもたちが名前を呼ばれ、一人ずつ入場してくる。

壇上に上がり、自分の名前とどこの小学校に行くかを発表する子どもたち。

 

この時点ですでに泣けてくる。

 

いくらなんでも涙腺弱すぎるだろうと、自分でも思う。

そして、いったん涙があふれると堰を切ったように涙が溢れ出て、止まらない。。

気づくと、後ろの席のお父さんも鼻をすすっている。

 

大きな声で元気よく返事をし、まっすぐに立つ子どもたち。

みんな、6年前はまだ歩くのもおぼつかない赤ちゃんだった。

それなのに、あっという間に大きく立派に成長した。

 

私は、初めての子育てということもあって不安な毎日。

保育園に行きたくないと、門にしがみついて泣いていたこともあった。

帰りたくないと、駐車場でずっと石ころで遊んでいたこともあった。

時間通りに支度ができないことに苛立ったり、忘れ物をして自分を責めたり。

 

いいこともたくさんあった。

運動会で頑張っている姿も。

お友達と仲良く遊ぶ姿も。

私が迎えに来たことに気づかないくらい一生懸命に登り棒を練習していることもあった。

 

どうして、こんなに涙が出るのだろう。

保育園は子どもと一緒にお父さんお母さんも登園する。

必ず一緒に登園して、子どもを預けてから職場にいく。

つまり、お父さん、お母さんも、保育園に通ったのだ。

 

保育園を卒園するのは、子どもたちだけではない。

お父さん、お母さんも、保育園に「さようなら」なのだ。

だから、こんなに涙があふれるのだ。

 

呼びかけのあと子どもたちが歌ったのは、今の子どもたちにぴったりな歌だった。

きっと先生が卒園する子どもたちのことを想って選んだのだろう。

これからいろんな困難があるかもしれないけど、ずんずん生きていって欲しい。

強く生きていくこと。

子どもたちにとって大事なのは、乗り越えて前進する体力と勇気なのかもしれない。

 

鳩を飛ばせにいくんです

 

作詞:柴野民三

 

ぼくは ずんずん いくんです
みちを まっすぐ どこまでも

みちが 三つに わかれたら
すきな 一つを すすみます

みちが なくなれば くさをわけて
がけに あたれば よじのぼり

雨がふったら マントきて
マントがなければ 雨にぬれ

くつが やぶれたら はきかえて
かわりが なければ はだしでも

おなかが すいたら パンたべて

なんにも なければ がまんして

 

あらしが あったら ひなんして

くまに あったら うちとって

うつくしい山 あおい山
その てっぺんまで いくんです

はとを とばせに いくんです

 

 

そうだ、チョコレートのケーキにしよう。

お題「今日のおやつ」

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写真右下から時計回りに、

 

ミルティーフロマージュ

クール・ドゥ ショコラティエ

シャンティ ブラウニー

タルト・ペルー ミント

 

もうすぐダンナ様の誕生日なので、子どもたちと一緒にケーキを予約しに行ってきました。

 

長男がガナッシュクリームのケーキが好きなので、チョコレートに力を入れている店にしました。

 

想定内でしたが、やっぱり食べたくなりますよね。

 

予約だけには止まらず、つい買ってしまいました。

 

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お菓子の家 クラフティ

 

 

 

ひとりじゃないって、すてきなことね。

今日の朝、我が家にとって、歴史的な快挙がありました。

 

なんと、

 

出社前に食器を洗うことができたのです。

 

パチパチパチ。

 

え、当たり前?

 

皆さんにとって、当たり前のことが、我が家にとっては、大きな一歩です!

 

4月から小学校に入る長男、と年中さんになる次男がいる我が家ですが、

朝が苦手なんです。

 

私が。

 

私が苦手だから、子供も朝が苦手。

 

その、朝が苦手な長男が、なんと着替えをして起きてきました。

 

おかげで、朝ごはんを食べた後、すぐに保育園に行く支度ができて、

登園までの、バタバタがなく、食器を洗えたというわけ。

 

えらい! 兄ちゃん。

 

こちらが何も言っていないのに、着替えをしてから起きてきた兄ちゃん。

 

彼の、行動ひとつで、我が家のこれまでのドタバタが解消されました。

 

家族ってすごい! 子供ってすごい!

 

いつも、朝の支度がうまく進まなくて、会社に遅刻することもしょっちゅうありました。

 

でも、解決の方法まで、考えなかった。。。

 

何もしていないのに、解決できちゃった!

 

長男が自分で考えたのでしょうか。

 

「このままでは、小学校に遅刻してしまう。そのためには、何を変えなければいけないのか」

 

その答えが、

 

ーーーご飯を食べる前に着替えをしておく。

 

ということだったんですね。

 

6歳の子供は、自分で考えて行動しているんですね。

 

私が、もっと早く起きないから、朝の支度が遅いんだと思っていました。

 

もっと早くご飯の支度をしなければ。

 

早く起きたのに、なぜうまくいかないんだろう。

 

自分が、自分が。。。。

 

私の考え方の癖です。

 

いつも、自分が悪いからうまくいかないと、思い込んでしまいます。

 

6歳の子供も、自分で考えて行動しているんですね。

 

彼の言葉にもっと耳を傾けなければ。そして、ひとりの人間として意見を聞こうと思いました。

 

彼は、私にはない、思考やアイデアを持っています。

 

すごいなぁ。

 

家族って面白いですね。

 

ひとりじゃないって、素敵なことね。

天地真理) 

 

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通いたくなる町、大曲。〜 FOGcoffee 〜

大仙市大曲の「職人商売 ミンカ」を出て、丸子川を渡り、FOGcoffeeへ。

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この日は、春分の日も近く、ホントあったかい日でした。

 

川のたもとに車を停めると、どこからともなくギターの音が聞こえてきます。

 

店内からは、笑い声も聞こえます。

 

間口は一軒くらいでしょうか。FOGcoffeeは、決して大きいとは言えないコーヒースタンドに、ゆるやかに人が集まっています。

 

「いいね、このギター。え、置いていくの?」

 

お客の一人がギターを置いて帰ってしまいました。

 

そのあと、作業着を着た男性がふらっと店に入って来ました。

 

「どうした? そのギター」

 

いうや否や、ギターを手に、ポロンポロンと弾き始めました。

 

「けっこう、いいっすよ」

 

「だな、わるぐねぇな。ちっせぇけど、いい音するな」

 

そんなやり取りをしながら、店の時間が流れていきます。

 

私は、ケニアAAのシティーローストを頼みました。

 

ブルーのマグに、たっぷりとコーヒーを淹れてくれます。

 

FOGcoffeeの店主とは、お話したことはありましたが、お会いするのはこれが初めて。

 

FOGは霧という意味。

 

「確か、サンフランシスコの霧から来ているんですよね」

 

「実は俺、スケボーが好きで、プロになれたらなぁなんて、思っていたこともあったんです。スケボーも好きだったし、コーヒーも好きで。サンフランシスコはスケボーも盛んだったし、コーヒーの店もたくさんあったので、自分の好きなものが両方あったんです。いっつも同じ店で同じコーヒーを飲んでいましたね。あの頃は」

 

サンフランシスコは霧の街。

 

霧の中でコーヒーショップを訪ねて、勉強していたんだなぁと、感心。

 

アメリカなので、大雑把なコーヒーを出す店もあったのですが、中にはすごく丁寧に淹れてくれる店もあって。そこが好きで影響を受けましたね。その店が、ブルーボトルコーヒーです。あの頃は、まだ日本に店を出す話もなかったと思うなぁ」

 

ブルーボトルコーヒーには、すごく影響を受けたそう。

 

日本に来てからも、山形、盛岡、同じ秋田県内などの、コーヒーを飲み歩いたようでした。

 

これまでの道のりを淡々と、隠すことなく話してくれると、こちらも心を開いてしまいます。

 

隣のお客さんは、もうすっかりギターが手に馴染んだようです。

 

ギターの音色が、店内にいいグルーブを作り出していました。

 

帰りがけにすれ違いで店に入って来た若い男性は、

 

「今日いいことがあったんですよ。なんとキックフリップができたんす!」

 

「おお! 気持ち良いだろう! 世の中には、キックフリップができる男とできない男がいるんだ! 知っているか!」

 

「俺、できるっす!」

 

私はよくわからないけど、キックフリップは、スケボーの技なのでしょう。

 

「ビール!」

 

「いいなぁー! この時間からビールかよー!」

 

カウンターに、栓を抜いたハートランドビールが出てきます。

 

美味しいだろうなぁ。

 

ギターの音と、コーヒーと、ビール。

 

なんていい一日だろう。

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通いたくなる町、大曲。

仕事で秋田県大仙市の大曲に行ってきました。

 

大曲といえば、「大曲の花火」で有名な街。

 

大曲駅前から伸びる商店街には「花火通り」という名前がついているくらいです。

 

その、花火通りに「毎日大曲」があります。

 

毎日大曲は、空いている古い建物をリノベーションしたスペースで、

錆びたトタンがとてもいい味を出していました。

 

そっと、ドアを開けると、まるで内蔵(うちぐら)のように、中にもう一つ引き戸があります。

 

その引き戸も開けてみると、そこは「道具屋さん」でした。

 

あえて雑貨屋さんと書かないのには意味があります。

 

この「ミンカ」という店のことは、以前から知っていたのですが、ずっと「雑貨屋さん」だと思っていました。

 

でも、店に入るないなや、目に飛び込んできたのは「いい塩梅の道具たち」だったのです。

 

よく、雑貨屋さんや、おしゃれなインテリアショップに行くと、雑誌などでみる、ハイセンスなグッズが並んでいます。

 

手にとってみるのですが、自分の生活に当てはめてイメージしてみると、なんだかしっくりこないことが多いのです。

 

ところが、こちらの「ミンカ」は、違いました。

 

手に取るものが、かなりの割合で、使い勝手をイメージすることができました。

 

こんなにイマジネーションが湧いてくる道具屋さんは、初めてでした。

 

しかも、決して高くない!

 

わたし、ここにある物、全て見たくなりました。

 

もちろん2階にも行きました。

 

そこで、見つけました。

 

今わたしが欲しかったもの。

 

「エプロン」です。

 

わたし、背が高いのです。

 

だから、おしゃれな雑貨屋さんのエプロンは、可愛すぎるんです。

 

身につけると、なんかしっくりこないことが多いのです。

 

無地のものだとサイズ感が良いエプロンも見つかるのですが、無地は、汚れが気になってしまうんです。

 

え、洗えばいいじゃん? って?

 

まあ、そうなんですけど。

 

それだけじゃなくて、普段の服が地味なので、エプロンはパッと明るくしたいんですよね。

 

そして、首にかけるタイプではないものを探していたんです。

 

首にかけるタイプのエプロンは、首が凝るんですよね。

 

そんなワガママな、デカいお母ちゃんに、ビタっとはまるエプロンがあったのです。

 

miNca オリジナル「掌tanagocoro」 made in OMAGARI

 

アフリカンバティックを使った1点もの!

 

わたしのような、高身長でもミニスカにならず、首も凝らず、柄はアフリカンバティックなので、とっても素敵!

 

後ろがクロスになっていて、上からかぶるタイプなのですが、後ろで紐を結ぶ必要がないのです。

 

そして、ポケットの位置!

 

手を入れたら、これがまたしっくりくるんです。

 

あまりに自分にビタっとハマったので、会計の時、店主さんにその想いを伝えました。

 

「いやー、このエプロンはすごいですね!」

 

店主さん曰く、

 

「これね、オリジナルなんすよ。ポケットの位置、考えたんすよ。前かがみになった時に、重みでエプロンが前に下がらないようになってるんす。あえて、前でねく、後ろに」

 

「そうそう!」

 

「このエプロンしていれば、気分上がるでしょ。これ、服だったらちょっと派手だけど、エプロンだったらいいでしょう。やる気って大事だと思うんです。このエプロンしてる時は、仕事するけど、取ったらもう、今日の仕事は終わりだよ、みたいにオンとオフを切り替えれる、そんなエプロン作りたかったんです」

 

「そうそう!」

 

そして、お会計の間にも、いろんなものが目に入ってしまい、そこから延々と店主と道具の話で盛り上がりました。

 

見た目が素敵なのもいいのですが、ここのお店の品揃えは、料理する人や生活する人の立場になって、商品を選んでいるなぁと感じました。

 

あと「選ぶ」だけでなく、職人さんのところに行って職人さんと一緒にオリジナルの商品も創り出しています。

 

これがまた、愛着の湧くものばかりでした。

 

店主さんはこうもおっしゃっていました。

 

「俺、道具好きなんす。パッケージとか全然オシャレじゃないけど、これいいーっていう道具がいっぱいあるんすよ。職人さんが作ったものって、使いやすくていいんです。自分が使ってみて、いいなぁって思えるものを集めてるんす。あと、木工の職人さんが作ったものは、全部触ってみて。ちょっとずつビミョーに違うから。この角度、この厚さがいいってのが、人それぞれにあるんすよ」

 

道具が本当に好きなんだなぁと、伝わってきました。

 

ショップカードには、

 

「職人商売 ミンカ」

 

と書かれていました。

 

職人商売っていう言葉が、ぴったりです。

 

ぜったい、また、来るす!